「SIMロック」「SIMロック解除」などの言葉を聞いたことはあっても、具体的に何を指すのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
「今のスマホはそのままで、SIMのみさし替えて使いたい」と思った時に、SIMロックがかかっているとすぐには利用できない場合があります。
この記事では、SIMロックの仕組みやロック状況を確認する方法、解除する方法を解説します。
家電コンサルタントの大岩俊之さんにポイントも伺ったので、ぜひ参考にしてください。
この記事を監修した方:
家電コンサルタント 大岩俊之
家電製品総合アドバイザー。スマートマスター。理系出身の元営業マン。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。
その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動。TBSラヴィットや東海地区のテレビ番組に多数出演。
現在は、家電記事の監修や家電製品アドバイザー資格試験の講師として活躍。
2021年9月30日以前に発売されたスマホでは、購入した通信会社のSIMカード以外は使用できない仕様になっていることがありました。
この仕様は「SIMロック」と呼ばれるものです。そして、キャリアごとの制限をなくして、どのキャリアであっても端末が対応していればスマホを利用できる状態にする手続きを「SIMロック解除」と呼びます。
SIMロック解除をすることによって、元々使っていた端末をそのまま別のキャリアのプランで使用できるようになります。SIMロック解除は、店頭・ショップや各キャリアのWebサイトで実施可能です。
また、SIMロックを解除したスマホや最初からロックがかかっていないスマホは「SIMフリースマホ」と呼ばれています。Apple Storeで販売されているiPhoneなども、最初からSIMロックがかかっていない状態なので、SIMフリースマホになります。
SIMカードは「Subscriber Identity Module Card」の略称であり、契約内容に応じて設定される携帯電話番号などの識別情報が記録されたカードです。
SIMカードをスマホなどの端末に挿入することで、データ通信や通話などのさまざまなサービスを利用できます。キャリアが提供する端末を使用している場合は、専用のSIMカードがあらかじめ挿入されていることが一般的です。
SIMカードのサイズは25×15mmの「標準SIM」、15×12mmの「micro SIM」、12.3×8.8mmの「nano SIM」と3つの種類があります。
現在販売されている端末の場合、iPhoneはnano SIM、Android機種はmicro SIMもしくはnano SIMが使用されています。
以前までSIMロックを採用していた主な理由は、第三者による成りすまし契約や盗難・遺失物横領などの手段で入手された端末の不正利用を制限することが挙げられます。
また、不正に入手・売買された端末が別の第三者に転売され、さらなる被害が拡大しない対策としてSIMロックがかけられていた実情もあります。
SIMロック解除の義務化は、2010年頃に総務省が通信会社に提示した「SIMロック解除ガイドライン」※1をきっかけに進められました。
その後、2014年にガイドラインの改正により、2015年5月1日以降に発売された機種はSIMロック解除の対応が義務付けられています。
さらに、2018年に改正された「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」では、2019年9月1日から中古端末も含めて、すべての端末でSIMロック解除が可能となる措置が導入されました。
2021年の改正では、SIMロック自体の原則禁止が明確化され、消費者がより自由に端末と通信会社を選べる環境となっています※2。
つまり、2021年10月1日以降に販売された端末は、最初からSIMフリーで提供されています。現在では、中古端末でも無料でSIMロック解除の手続きが可能です。
大岩さん
2021年10月1日以降に発売されたスマホは、原則としてSIMロックをかけずに販売することが義務化されました。これは総務省のルール変更によるもので、特別な理由がない限り、すべての端末がSIMフリーで提供されています。
SIMロックを解除するメリットは、主に下記の通りです。
SIMロックを解除する最大のメリットは、キャリア間の乗りかえが容易になることです。
以前は、他社の回線を利用するためにSIMロック解除の手続きが必要でしたが、現在では多くの端末がSIMフリーで提供されています。
そのため、別の通信会社のSIMカードをさすだけで利用可能です。お使いの大手キャリアからMVNO(格安SIM)に乗りかえることも比較的容易になり、自分に適したプランで、月額料金を抑えながらスマホを利用できます。
さらに、SIMフリー端末であれば、対応する周波数帯の現地SIMカードにさし替えるだけで海外でもスマホが利用可能です。旅行や出張で海外に行く際、専用のSIMを利用したい方にとっては便利です。
SIMロックを解除するデメリットは特にありません。
過去には、SIMロックを解除するための手数料が発生していましたが、2023年10月1日以降より、すべての端末でSIMロックの解除を無料で行うことが義務付けられています。
SIMロックを解除するための手数料はかからず、解除しても現在の通信会社との契約は継続され、解除したことでスマホが故障する心配もありません。
中古で購入したスマホにSIMロックがかかっても安心して解除できます。
大岩さん
SIMロックを解除するメリットは、キャリアの乗りかえがしやすくなることです。
一方で、デメリットはほとんどありません。
乗りかえる際に困らないよう、今使っているスマホにSIMロックがかかっている場合は、解除しておくとよいでしょう。
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SIMロックがかかっているかどうかは、スマホから確認できる場合とできない場合があります。
下記では確認方法の一例を紹介しますが、OSやバージョンによる違いもあるため、ご自身のスマホの取扱説明書や、契約中のキャリアのホームページなども参考にしながら確認してみましょう。
iOS 14以降を搭載しているiPhoneでは下記の手順でSIMロックがかかっているかを確認できます。iOS 13以前のiPhoneの場合は、契約しているキャリアに問い合わせて確認しましょう。
一部のAndroid機種では、下記の手順※3でSIMロックがかかっているかを確認できます。
Androidは機種によって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
SIMロックの解除方法はキャリアごとに異なりますが、主に「店頭」「Web・アプリ」「電話」の3つです。下記では、方法ごとに内容を解説します。
店頭でSIMロックを解除したい場合は、事前に予約を行い、スマホを持参して購入したキャリアの店頭へ行きましょう。
受付時間:各店舗の営業時間内
予約方法:ドコモショップ/d gardenでドコモショップを探して予約する
受付時間:各店舗の営業時間
予約方法:ショップ検索でau Style/auショップ(一部対象外の店舗あり)/UQスポットなどを検索して予約する
受付時間:各店舗の営業時間内
予約方法:ソフトバンクショップを探すでソフトバンクショップを検索して予約する
受付時間:各店舗の営業時間内
予約方法:au Style/auショップ検索でUQモバイル取扱店を検索して予約する
店頭の場合、スタッフと対面で手続きができます。
SIMロック解除は、購入したキャリアのWebやアプリからも可能です。たとえば、「My auアプリ」では下記の手順でSIMロックの解除を行うことができます。
ホーム画面より、「My auアプリ」をタップ
「今月のご利用額目安」下の「もっとみる」をタップ
「ご利用機種情報」下の「SIMロック解除のお手続き」をタップ
手続き完了
また、SIMロック解除をWebやアプリから行う場合、スマホの製造番号(IMEI)が必要です。製造番号(IMEI)とは、スマホを個別に識別する番号で、SIMロックの解除だけでなく、売却時や修理時に必要になる場合があるため、次の手順で調べておきましょう。
iPhoneで「製造番号(IMEI)」を確認する手順は下記の通りです。
「設定」アプリをタップする
「一般」をタップした後、「情報」をタップする
画面をスクロールして「IMEI」を確認する
IMEIに表示されている番号を長押しすると、コピーできます。入力を求められた時は、打ち間違えないようにコピーするとよいでしょう。
なお、iPhoneによっては「端末の状態」をタップする必要があります。
Androidで「製造番号(IMEI)」を確認する手順は下記の通りです。
「設定」アプリをタップする
「端末情報」をタップする
画面をスクロールして「IMEI」を確認する
なお、Androidは機種によって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
SIMロック解除は、電話での受付に対応しているキャリアもあります。
なお、電話でのSIMロック解除を受け付けていないキャリアもあるので、事前の確認が必要です。
SIMロックを解除する場合の注意点を順番に解説します。
2021年9月30日以前に発売されたスマホのSIMロックを解除する場合、下記の条件を満たす必要があります。
| 2021年9月30日以前に発売されたスマホ | |
|---|---|
| 購入時 |
|
| 購入時以外 |
|
信用確認措置とは、分割払い中の端末でも一定の支払い実績に基づいて通信会社が解除を認めるための判断基準です。2ヵ月分の保証金支払いや2ヵ月分の前払い、クレジットカードでの支払いなどが実績とみなされます。
つまり、2021年9月30日以前に発売されたスマホを分割払いで購入した場合は信用確認措置が実施されないとSIMロックが解除されない可能性がある点に注意しましょう。
SIMロックを解除する際には、通信会社が提供している一部サービスやアプリに関連する、次のようなデータが削除される可能性がある点に注意が必要です。
データの削除を防ぐためには、SIMロック解除を行う前に、必要なデータをSDカードやクラウドストレージなどにバックアップしておくことが大切です。
一度SIMロックを解除したスマホは、原則として再びSIMロックをかけることはできません。解除した時点で、スマホはSIMフリーの状態となります。
なお、現在のSIMロックには大きなメリットがないため、再びSIMロックをかけられないことによる不利益はありません。
SIMロック解除や開通手続きの流れは、新規契約の場合と機種変更の場合で異なります。下記を参考に確認してみましょう。
SIMをさし替えるだけで乗りかえ完了!
お使いのスマホがご利用できるか確認もできます。
スマホごと買い換えて、簡単に格安スマホをGET!
新しくスマホをご購入の方はこちら。
SIMをさし替えるだけで機種変更完了!
お使いのスマホがご利用できるか確認もできます。
新しいスマホに買い替えて機種変更!
スマホをご購入の方はこちら。
SIMロック解除をしてキャリアを乗りかえようと思っている方も多いのではないでしょうか。
UQモバイルのSIMに対応しているスマホなら、さし替えるだけで乗りかえができ、端末はそのままでスマホのご利用料金をおトクにできる可能性があります。
また、eSIMへ乗りかえならオンライン上で手続きが完了するため、最短45分※4で利用可能です。
UQモバイルの「トクトクプラン2」は「自宅セット割」(1,100円/月割引)※5・「au PAY カードお支払い割」(220円/月割引)適用で、基本使用料4,048円/月※6のところ、データ使用量が5GBまで1,628円/月※6・5GB超~30GBまで2,728円/月※6と、使った分で料金が変動するのでおススメです。(コミコミプランバリューは対象外です。)
自宅セット割(最大1,100円/月割引)※5・au PAY カードお支払い割(220円/月割引)の適用条件や、対象となるサービスについては詳細ページをご確認のうえ、ぜひUQモバイルをご検討ください。
大岩さん
店頭でSIMロック解除をする場合は、事前予約をしておいた方が無難です。
予約をしないと、待ち時間が長くなる可能性があるので注意しましょう。
SIMロックが解除されていれば、いつでもUQモバイルに乗りかえることができます。
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