スマホの調子が悪い原因のひとつにメモリ不足が考えられます。メモリが不足していると動画やゲームアプリなどを快適に楽しむことが難しくなるので、解消方法を知っておくと良いでしょう。
この記事では、スマホのメモリが不足した時の影響や、解消する方法などを解説します。
格安SIMブロガーのべろりかさんにポイントも伺ったので、ぜひ参考にしてください。
						この記事を監修した方:
べろりか@格安SIMブロガー
神奈川県在住、東京都内で働く副業サラリーマン。私立大学を卒業後、新卒で家電量販店に入社し、携帯電話の担当者として勤務。
トップ販売員やエリア責任者など、約10年間スマホ業界に携わっており、数多くのお客様のスマホ&固定回線の見直しを経験。
現在はこれまでの経験を活かし、格安SIMを通して家計の節約になるような情報発信をしている。
スマホは高機能・多機能化を続けており、スペックに比例して処理する情報量も大きくなっています。
画像や動画のファイルサイズが大きくなり、使っているうちに「メモリ」がいっぱいになる可能性が高くなったともいえるでしょう。
メモリが不足すると、主に下記のようなトラブルが発生する可能性があります。
それぞれ順番に解説します。
						スマホのメモリが不足すると、アプリの切り替えや画面のタッチ反応が遅くなる可能性があります。
メモリは作業机のようなもので、複数のアプリを同時に開いたり、重い処理を行ったりすると、机のスペースに当たるメモリの容量が消費される仕組みです。
メモリの容量が少なくなると、処理能力が低下し、画面がカクついたり、フリーズしたりします。
スマホのメモリが不足すると、アプリやシステムの処理に必要な領域が確保できず、動作が不安定になりやすいです。
その結果、画面が固まって操作を受け付けなくなるフリーズや、アプリが突然終了するクラッシュなどが発生する回数が増える場合があります。
フリーズやクラッシュが頻繁に発生するようになったら、スマホのメモリ不足が原因の可能性が高いでしょう。
スマホのメモリが不足すると、アプリを起動する際に必要なリソースの確保が難しくなり、立ち上がりが遅くなります。
本来であれば数秒で開くアプリでも、メモリ不足の状態では読み込みが進まず、待たされる場面が増えるでしょう。
アプリによっては、応答なしの状態が続いた後に強制終了するケースもあります。
スマホのメモリが不足すると、ブラウザがスムーズに動作せず、Webページの表示速度にも影響が出ます。
ページを開こうとしても読み込みが進まず、一部の画像やコンテンツが表示されない場合は、Webページのデータを一時的に処理や保持するメモリ領域が足りなくなっていることが原因です。
WiFiやモバイル回線などの通信環境に問題がないにもかかわらず、ブラウザの動作が遅いと感じた場合は、メモリ不足を疑ってみましょう。
「メモリ」は一時的にデータを保存する作業領域で、単位は「GB(ギガバイト)」です。「Random Access Memory」の略称である「RAM(ラム)」で呼ばれることもあります。
「メモリ」は一時的にデータを保存する作業領域で、メモリ容量が大きいほど、複数のアプリやWebサイトを開いた時もスムーズに動作します。
						ストレージは、データを長期的に保存する記憶領域で、こちらも単位は「GB(ギガバイト)」です。「Read Only Memory」の略称の「ROM(ロム)」で呼ばれることもあります。
メモリとストレージの主な違いは、下記のとおりです。
| メモリ | ストレージ | |
|---|---|---|
| 容量 | 小さい(4GB~12GB程度) | 大きい(64GB~1TB程度) | 
| 役割 | 記憶領域 | 作業領域 | 
メモリは一時的にデータを保存して処理するための「作業領域」であるのに対して、ストレージはデータを長期的に保存するための「記憶領域」です。
メモリとストレージの違いは、作業机をイメージするとわかりやすいかもしれません。
メモリは、作業をするための「机の上」に例えられます。机の上が広い(=メモリが大きい)ほど、同時に作業できる仕事量が増えます。
一方ストレージは、机の引き出しに例えるとわかりやすいです。引き出しの容量が大きい(=ストレージが大きい)と、保管できるデータやファイルの量・数が増えます。
データやファイルをストレージに保存すれば、スマホ本体への負担が減り処理が安定する効果も期待できます。
机の上に置いているものを引き出しにしまっておけば、作業がしやすくなるのと同じだとイメージしてみましょう。
スマホの動作が重い場合には、メモリ不足だけでなく、「SoC」の性能不足の可能性も考えられます。SoCはスマホの頭脳ともいわれる部品で、全体の計算処理をする「CPU」や画像処理をする「GPU」が含まれます。
負荷の大きな作業でSoCの性能を超えるオーバーワークになると、動作が重くなったり、アプリが落ちてしまったりすることがあります。スマホの動作が遅い時は、メモリ不足だけでなく、SoCの性能不足も疑ってみることが必要です。
							べろりかさん
スマホの快適さを左右するのが「メモリ(RAM)」です。動作のもたつきやアプリのフリーズが気になる場合は、メモリ不足のサインかもしれません。
この記事では、iPhone・Androidそれぞれの解消法を紹介しているので、ご自身のスマホ環境に合わせてチェックしてみてください!
Androidの場合、「開発者向けオプション」をオンにすると、メモリの容量や平均使用量を確認できます。
「設定」アプリを開く
「デバイス情報」をタップする
「ビルド番号」の項目を7回タップする
PINコード入力後、「開発者向けオプション」がオンになる
「システム」をタップする
「開発者向けオプション」に進む
メモリに関する項目で、容量や平均使用量を確認
						Androidは機種によって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
また、Androidのメモリ容量は、各機種の製品ページにあるスペック・仕様のページから確認も可能です。
一方、iPhoneは、各機種のメモリ容量が公開されておらず、設定などからメモリ容量を確認する方法はありません。
スマホのメモリ不足は、さまざまな不具合につながる可能性があります。代表的な解消方法を下記にまとめたので、不具合の解消にチャレンジしてみましょう。
ただし、詳しい手順や操作方法は、スマホの機種やOSによって異なります。メーカーのホームページや取扱説明書なども参考にしながら、作業を進めるのがおススメです。
						不要なアプリを終了することで、メモリ不足を解消できる可能性があります。
Androidで不要なアプリを閉じる手順は、下記のとおりです。
下から上にスワイプして、長押ししてから指を放す
起動中のアプリが表示されるので左右にスワイプする
終了したいアプリを選んで上に向かってスワイプする
Androidは機種によって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
iPhoneで不要なアプリを閉じる手順は、下記のとおりです。
ホーム画面の下部から上にスワイプして、画面のなかほどで指を止める
起動中のアプリが表示されるので左右にスワイプする
終了したいアプリを選んで上に向かってスワイプする
なお、iPhoneでのアプリの終了は、Apple公式サイトによるとアプリが反応しなくなった時のみ推奨されています。
スマホのアプリによっては、ユーザーが見えないバックグラウンドでアプリが動いている場合があります。
バックグラウンドで動いているアプリもメモリを圧迫する可能性があるため、メモリ不足を解消したい場合は止めてみましょう。
Androidで、バックグラウンドで動いているアプリを止める手順は、下記のとおりです。
「設定」アプリを開く
「アプリ」をタップする
バックグラウンド通信をオフにしたいアプリをタップする
「モバイルデータ」をタップする
「バックグラウンドデータの使用を許可」をオフにする
Androidは機種によって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
iPhoneで、バックグラウンドで動いているアプリを止める手順は、下記のとおりです。
「設定」アプリを開く
「一般」をタップする
「App のバックグラウンド更新」をタップする
バックグラウンド通信を停止したいアプリのオンオフを切り替える
なお、バックグラウンドで動いているアプリを止めた場合、アプリを開かないと通知が届かなくなります。
スマホを再起動すると、利用していないアプリの情報やキャッシュなどをクリアできるため、メモリ不足が解消される場合があります。
Androidを再起動する手順は、下記のとおりです。
電源ボタンと音量大ボタンを数秒間長押しする
画面に再起動アイコンが表示されたらタップする
スマホの電源が切れるまで待つ
iPhoneを再起動する手順は、下記のとおりです。
片方の音量調節ボタンとサイドボタンを長押しする
電源オフスライダが表示されたら離す
電源オフスライダをドラッグする
スマホの電源が切れるまで待つ
なお、実際の再起動の手順はスマホの種類によって異なる場合があるため、取扱説明書やメーカーの公式サイトを確認しましょう。
OSとはスマホを動かすための基本となるソフトウェアのことです。「オペレーティングシステム(Operating System)」の略称で、アップデートによってメモリの使い方が最適化されれば、メモリ不足が解消される可能性があります。
AndroidのOSをアップデートする手順は、下記のとおりです。
「設定」アプリをタップする
「システム」をタップする
「システムアップデート」をタップする
新しいバージョンでアップデートを開始する
Androidは機種によって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
iPhoneのOSをアップデートする手順は、下記のとおりです。
「設定」アプリをタップする
「一般」をタップする
「ソフトウェアアップデート」をタップする
「今すぐインストール」、または「ダウンロードしてインストール」をタップする
アップデートが終わるまで待つ
なお、スマホの種類によっては最新のOSにアップデートできない場合があります。アップデートできない時は、スマホの機種変更を検討しましょう。
機種によっては、ストレージの一部を仮想的にメモリとして使用してメモリを拡張できる機能があり「仮想メモリ」などと呼ばれることもあります。
メモリの拡張機能をオンにすることで、仮想的にメモリの拡張が可能です。
たとえば、XiaomiのRedmi Note 13 Pro 5Gの場合は、「設定」の「追加設定」の項目から、メモリ拡張の設定ができ、通常の8GBにプラスして8GBを拡張できます。
根本的な解決策として、メモリ容量が大きい機種に買い替える方法もあります。
前述のとおり、Androidの場合は、メーカーや携帯電話会社のサイト内の各機種のスペック・仕様のページからメモリ容量を確認できます。現在使用しているスマホとメモリ容量を見比べて、より容量の大きな機種への買い替えを検討しましょう。
							べろりかさん
メモリ不足の解消方法は、アプリの整理やOSアップデートなど、実は日常的にできる対処法が中心です。スマホの動作が遅くなったと感じたら、まずはシンプルな方法から試してみましょう。
それでも症状が改善しない場合は、性能に合った機種への見直しも検討してみてください。
メモリ不足の解消方法とあわせて、ストレージ不足の解消方法も確認しておきましょう。
ストレージ不足の時は、下記のような解消方法があります。
それぞれ順番に解説します。
スマホのストレージ不足を解消するには、不要なデータを見直すことが大切です。
まず、ストレージ容量を多く消費している写真や動画、インストールされたまま使われていないアプリなどを確認して削除しましょう。
写真や動画を削除したくない場合は、クラウドストレージを活用する方法があります。
クラウドストレージとは、ネット上のサーバーにデータを保存できるサービスのことで、スマホ本体の容量を使わずにデータを保管できます。
代表的なサービスにはGoogleフォトやiCloudがあり、写真や動画を自動でバックアップする機能も備えているため、スマホが故障したときもデータの復旧が可能です。
写真や動画を削除せずにストレージ容量を確保したい場合は、SDカードの利用もひとつの選択肢です。
AndroidにはSDカードを挿入できる機種があり、データをSDカードに移動することで本体のストレージを空けることができます。
iPhoneはSDカードスロットを備えていませんが、SDカードリーダーを利用すれば、写真や動画などのデータをSDカードに保存可能です。クラウドストレージを頼らず、手元で管理したい方は、SDカードを活用しましょう。
キャッシュとは、アプリやWebページが一度表示したデータを一時的に保存する仕組みです。
同じアプリやWebページを開く際の読み込みを早くする役割がありますが、長期間スマホを利用していると蓄積され、ストレージ容量を圧迫する原因になります。
そのため、定期的にキャッシュを削除しましょう。
Androidでキャッシュを削除する手順は、下記のとおりです。
「設定」アプリを開く
「アプリ」をタップする
アプリの一覧でキャッシュを削除したいアプリを探してタップする
「アプリ情報」の画面で「ストレージ」をタップする
「キャッシュを消去」をタップする
Androidは機種によって操作方法が異なる可能性があります。詳しくはメーカーの公式サイトで確認しましょう。
iPhoneは一覧から削除する方法はありませんが、アプリごとに削除できる場合があります。たとえば、プラウザアプリの「Safari」でキャッシュを削除する手順は、下記のとおりです。
「設定」アプリを開く
「アプリ」をタップする
「Safari」をタップする
「履歴と Web サイトデータを消去」をタップする
ストレージの空き容量が常に足りず、頻繁にデータ整理を行っている場合は、スマホ本体の買い替えを検討するのもひとつの選択肢です。
ストレージ不足はメモリ不足と同様に、動作の遅延やアプリの不具合を引き起こす可能性があります。
最近のスマホは、ストレージ容量が256GBや512GB、1TBの機種も増えており、写真や動画、アプリをたっぷり保存することが可能です。
日々のストレスを減らし、快適な操作環境を手に入れたいと考えている方は、ストレージ容量やメモリ容量が多いスマホへの買い替えを検討しましょう。
							べろりかさん
ストレージは端末全体の安定性にも関わる重要なリソースです。写真・動画・アプリの整理に加え、クラウドストレージやSDカードの活用によって本体の負荷軽減が期待できるでしょう。
日常的に容量不足を感じる場合は、ストレージ容量の大きい機種への乗りかえも現実的な選択肢です。
UQ mobileをご検討の方、
お気軽にご相談ください!
メモリは一時的にデータを保存する作業領域です。机に例えると、メモリは「机の上の作業スペース」、ストレージはファイルを収納する「引き出し」にあたります。
メモリが大きい機種ほど、複数のアプリやWebページを同時に開いた時もスムーズに動作が可能です。
メモリ不足の時は、アプリを終了する、メモリの拡張機能を使うといった方法のほかに、スマホの買い替えも選択肢です。日常的に動作が遅い時は、メモリや性能の不足も疑われるので、特にしばらく機種変更していない方は買い替えも含めて検討しましょう。
						OPPO Reno13 A

BASIO active3

メモリ不足でスマホを買い替える際は、UQモバイルをご検討ください。
							べろりかさん
近年のアプリは動作に一定以上のメモリを必要とするため、スペック不足が体感的なパフォーマンス低下につながることもあります。
複数アプリを並行利用する方や、動作の安定性を重視する方は、RAM容量の大きな端末を選ぶことで快適性が向上します。機種選びの際は、スペック表を必ず確認しましょう!
UQ mobileをご検討の方、
お気軽にご相談ください!